白バック撮影した「ヒゲナガヒロクチバエ」
生きた昆虫を白バックで撮影したい!
文一総合出版のハンドブックシリーズである『イモムシ ハンドブック』を持っていまして、そこに掲載されている写真が白バック撮影されたものでえらく格好よく、「自分もこんな写真が撮ってみたい!」と長らく思っていました。
そこで、試しに宮丘公園で捕まえたヒゲナガヒロクチバエ(Lamprophthalma japonica)を生きたまま白バック撮影してみました。
背景が白く飛び、昆虫の下には影ができて、昆虫が浮き出るような立体感のある写真になっているかと思います。
生きた昆虫の白バック撮影
機材と撮影方法
昆虫の白バック撮影環境を整えるために用意したのは、百円ショップ(ダイソー)で購入した
- 白い陶器の醤油皿
- フォトフレームから取り出したガラス板
の2つです。
白い陶器皿の中に昆虫を入れて、ガラス板をかぶせて昆虫が逃げないようにします。
そこにディフューザーを取り付けた外付けストロボを斜め上方からリモート発光させて、マクロレンズを着けたカメラで手持ち撮影しています。
ガラス板は虫の脱走防止用にかぶせてあるのですが、ガラス板に対して真正面から撮らないとフラッシュ光が反射してしまってうまく撮影できません。
瑠璃色の体色が美しいミフシハバチ科の「ルリチュウレンジ」の生体を白バック撮影してみました。……金属光沢のある虫が好物です。 #虫 #オリンパス pic.twitter.com/O317siorCh
— mad (@madhatter8708) 2017年8月26日
このルリチュウレンジの写真は、ガラス板越しに真正面から撮った写真です。
ガラス越しに撮る際は上記の理由から真正面から撮影する必要があるため、虫の体を斜めから撮るのは難しくなります。
そこで虫が止まっているときを見計らってガラス板を傾けて少しの隙間を作り、その隙間から撮影してみたのが記事上部のヒゲナガヒロクチバエの写真。
ガラス版を持ち上げて撮影する際は、撮影中にガラス板の隙間から虫が逃げてしまう可能性を低くするため、撮影前に冷蔵庫に虫をしばらく入れて動きを少し鈍らせてから撮影すると良いです。
写真の後処理
撮影した画像は、AdobeのLIghtroomに取り込んで、以下のように少々加工して仕上げました。
- 白レベルを上げて昆虫と影以外の部分を白飛びさせる
- 黒レベルを少し下げて写真を引き締める
- 色かぶりしている場合は、色味調整をして色かぶりを除去する
- スポット修正ツールで背景に写り込んだ小さなゴミを除去する
虫を撮るのが楽しくて仕方ない

こんなタイトルの記事を書いてしまうほど、最近は虫を撮るのが楽しくて楽しくて仕方ありません。
もともと昆虫採集大好き少年だったのが、”採る”のではなく”撮る”の方向にシフトして30歳になった感じです。
秋から冬にかけては野鳥や動物写真が多くなる当ブログ。
今の季節はまだまだ虫を心いくまで追いかけていきたいと思っています。