先日、オリンパスの60mmマクロレンズを買ってからというもの、暇を見つけては野山に虫や花の撮影に行っています。
マクロレンズを通して小さな世界を撮影していると、今まで見落としていた自然の造形美を感じることができますね。
あとマクロレンズを買ったことによって得た効能は、身近な撮影場所でも普段と違う写真が撮れることです。
例えば次の写真は道端によく生えているアカツメクサ(ムラサキツメクサ)を等倍撮影したもの。
道端で普通に咲いているアカツメクサですが、マクロレンズで撮影すると一つ一つの花弁がくっきりと見えて、さらにこの小さな花弁の中で生活しているクモの存在に気付くことも出来ます。(写真中央左)
で、次の写真はスズメガ科のクロスキバホウジャクの羽。
昼行性の蛾の一種で、羽が一部分透明になっているのが特徴です。
等倍撮影だと、F3.5の絞りでピントの合う範囲がここまで狭いんですね。
マクロレンズは絞りと被写界深度の関係を普段より意識しないと、撮影が難しいレンズでもあります。
ちなみに、このクロスキバホウジャクはまるでハチドリのようにホバリングして花の蜜を吸いに来ます。
下の写真は 1/1600秒のシャッタースピードで撮影しているんですが、それでもまだ羽の動きが止められないほど素早く動く蛾です。
木の上のほうに蜜を吸いに来たエゾシロチョウ。
中望遠マクロでAFもわりと早く効くので、離れたところに飛んできた蝶もしっかりと撮影できます。
この日はエゾシロチョウが群れになって飛翔していて圧巻の光景でした。
こちらはフキの葉の上に止まっていたニクバエの仲間。
マクロレンズで撮影すると、1cmちょっとのニクバエの複眼までくっきりと撮影できます。
山から返ってきた日の夜、嫁さんがカーペットに落ちているのをゴミと間違えて拾いあげて悲鳴をあげていたキクビアオハムシ。体長は6mmほど。
山から帰ってきたときは、服を全部はらってすぐにシャワーを浴びるようにするんですが、ザックかなんかにくっついていたんでしょう。
ハムシがくっついているくらいなら可愛いもんですが、道東でササ藪に入るともれなくシュルツェマダニがくっついてきます。札幌市内ではあまりくっついてきたことがないような感じがしますが、エゾシカの分布と関係しているんでしょうかね。
いずれにせよマダニはライム病の媒介者なので、刺されないようにするのが肝腎です。
山から返ってきたらすぐシャワーを浴びることをおすすめします。
さて、ハムシの仲間はメタリックなカラーのものが多くて写真映えする被写体です。
上の写真はもう死んでいる個体だったので、テーブルの上に置いて三脚をセットし、ISO200, F9.0, 1.3秒というスローシャッターで撮影したもの。
このメタリックカラーが昔から好きでたまりません。
普通のレンズでは撮れない世界が撮れてしまうマクロレンズ のクローズアップ撮影。
一度ハマると病みつきになりますよ。