OM-D E-M1 MarkⅡの互換バッテリー試用を兼ねて宮丘公園で昆虫撮影

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一昨日の日曜日、先日購入してみた以下のOM-D E-M1 MarkⅡ互換バッテリーの試用も兼ねて、札幌市西野の宮丘公園へ虫を撮影に行ってきました。

使用カメラ&レンズ

カメラ本体はOM-D E-M1 MarkⅡ、マクロレンズにM.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro、望遠レンズにM.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PROといういつものオリンパス虫撮りセットです。

アリ

クロヤマアリ

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多分、クロヤマアリ(ヤマクロヤマアリかも)の巣穴出入り口。
周囲にはやたらクロオオアリの死骸が散らばっていました。

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別の場所で、これも多分クロヤマアリ。

クロオオアリの羽アリっぽい死骸を運んでいました。
たしかにそろそろクロオオアリの結婚飛行時期ですね。

クロオオアリ

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朽ちた木製ベンチの隙間から顔を出すクロオオアリ。

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クロオオアリは大きくて格好良い。
だけど、なんとなく童顔な気もして愛らしい。

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巣穴から砂粒をさかんに巣外へ運び出していました。

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別の巣の個体同士だったのでしょうか、兵アリががっぷりと大アゴを組み合わせて争っているように見えました。

しかしよく見ると片方のアリはすでに絶命しているようで動きません(勝ったのは上の写真で左上・下の写真で右手にいるアリ)。勝った個体は死んだ個体を引きずりながら歩いていましたが、大アゴで噛み合ったまま片方が死んでしまった場合、そのあとちゃんと外れるのかと心配になります。

アカヤマアリ

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コンクリート製の階段の隙間にある巣口まで、アカヤマアリが列をなして行動していました。

よくみると、隊列の中にクロヤマアリも混ざっています。(2枚目の写真)
日本産アリ類画像データベースの解説にありましたが、どうやらアカヤマアリは他のヤマアリ属を奴隷狩りする習性があるようです。おそらくこのクロヤマアリも蛹や幼虫のときに奴隷として連れてこられた個体でしょう。

単独で営巣することもあるが,多くはクロヤマアリ,ヤマクロヤマアリ,ツヤクロヤマアリ,ハヤシクロヤマアリの1~2種を奴隷狩りして混棲する。またエゾクシケアリを襲ってそのサナギをうばうことが観察されている (林田, 1966)。
日本産アリ類画像データベース – アカヤマアリ より

「奴隷」とは言いますが、連れてこられたクロヤマアリにはその自覚はなく、アカヤマアリを同種同巣の仲間と認識しているはずです。
情報科学物質を介したアリのコミュニケーションについての話は、少し古いですが J-STAGE上で無料で読める下記論文によくまとめられています。

クモ

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ツツジとハマナスの花の上に陣取っていたクモ。

ただ撮るのも面白くないと思い、上の2枚は露出をアンダーに振ってちょっとアーティスティックにしてみました。……赤紫の花弁から覗くクモの脚が思いのほか官能的だった。

カニグモ科のクモかなー。ヤミイロカニグモっぽいけど、詳細は不明。

蝶&蛾

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公園内にツツジがまとまって植えられている場所があり、ツツジの開花時期にはここが格好の蝶・ハチの観察スポットとなっています。

キアゲハ

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ベニシジミ

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クロスキバホウジャク

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今回、一番撮影したかった虫が、このクロスキバホウジャクという蛾です。
透明な羽が美しく、まるでハチドリのように空中でホバリングしながら花の蜜を吸蜜する愛くるしい日中に活動する蛾。

4年前に同じ場所で見かけて、羽しか撮影できなかった(※下記記事参照)のが心残りで、毎年この時期になると探しながら歩いてたところ、4年目にしてまともに撮影することができました。こうやって追い続けていた被写体をやっと撮影できたときの喜びはひとしおです。

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オオミズアオ?(幼虫)

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枝先にぶらさがっていた幼虫。たぶんオオミズアオの幼虫かな。
透き通るような黄緑色の体色が美しい幼虫です。イモムシが生理的に受け付けない人(昔の僕)でも大丈夫なようにとファンシーな感じに撮ってみました。……と言ったものの駄目な人は駄目ですよね、これ。

よくみたら、寄生蜂らしき虫が体表にくっついていますね……卵を産み付けれてしまいそうです。

その他

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コガタスズメバチの初期巣。
上記の蝶・蛾を撮ったツツジの枝にくっついているの見つけました。うまい具合に笹の葉が目隠しになっています。

コガタスズメバチの新女王は、越冬した後に春先から活動を始めて1匹でこの徳利型の巣を作り上げ、巣の中で後に働き蜂となる幼虫を育て上げます。
特徴的な形の巣ですが、巣内の構成員が多くなるに連れて次第に見慣れた球体の巣となっていくようです。

3年前の同じ時期に宮丘公園で同じくコガタスズメバチの巣作りを観察したことがあります。(下記記事)このときはまだ徳利の内部を形成している段階だったので、巣の内部構造を観察することができました。
今思い返してみると、3年前もツツジの枝に巣を作っていましたね。高さや日当たりがちょうどよい環境なんでしょうか。

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スジクワガタのメスです。
宮岡公園内ではコクワガタをスジクワガタをよく見かけます。
毎年、クワガタムシを見かけると夏が来たなぁという気になります。

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左:エゾハルゼミ(公園内でたくさん鳴いていました)
右:センチコガネ

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メタリックグリーンの体色が美しいハナムグリ。
カメラ内深度合成機能で撮影してみたところ、腹面だけでなく背面も思いのほか毛深いのが分かります。

互換バッテリーが意外と使えた

今回の撮影は、先日購入してみたOM-D E-M1 MarkⅡ 互換バッテリーの試用も兼ねてました。
というのも、本業の方で朝から夜遅くまでぶっ通しで撮影しなければならない業務が降って湧いてきてまして。長時間の撮影&充電できるタイミングもあまりなさそうで、カメラのバッテリーが1個だけだと不安だったので予備で下記の互換バッテリーを購入した次第。

OM-D E-M1 MarkⅡ用のオリンパス純正リチウム電池が7,418円(2018-06-05現在)であるところ、こちらのSmatree 互換バッテリーは電池2個&専用充電器がセットで2,680円(2018-06-05現在)と格安です。

安かろう悪かろうかと思いダメもとで買ってみたんですが、意外としっかり使えました。
この日はカメラを5時間くらい使って(撮影するときだけ電源をオンにするような使い方)、満タンに充電した互換バッテリー1個が空になり、もう1個が1/4程減ったくらいの感じ。カメラの電源を入れるたびに「純正のバッテリーを使用してください」と警告は出ますが、動作に特に問題はありませんでした。純正に比べて若干持ちが悪い気がしますが、格安の値段を考えると購入して正解でした。

今まではバッテリー残量を気にして、長時間の撮影時にはプロキャプチャーモードでの撮影を控えたりしてましたが、これからは気にせず使用できるようになりそうです。

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