歴史を楽しく学び直したい!世界史の見方を変える3冊のオススメ本

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山川の世界史を通読した。それがなんだ?

以前(3年ほど前)、なんとなく歴史の学び直しがしたいなーと思って、この記事を参考に山川の世界史教科書を買ってみたんですね。

高校世界史レベルの知識を速成でインストールする方法
@tricken さんの2010/11/17の連投をまとめました。レベル1:〈通史〉。レベル2:〈テーマ史〉。レベル3:〈論述〉。 感想ツイートなど 世界史学習法に..

世界史教科書を何年かぶりに手にして、さぁ通読だ!と意気込んだのはいいんですが、一周読み終えた時にふと気付くんです。

面白くない!と。

ところどころ太字になった重要(らしい)単語を、必要最低限の文章で貼りあわせたような無味乾燥なテイストで、一周読んだところで全くもって頭に残らなかったんですね。マルクス・アウレリウス・アントニヌスっていうなんだか響きのよい人名しか頭に残りませんでしたね。

他にもっと楽しいこと・やりたいことがたくさんあるのに、こんな面白くない本(失礼)を読んでる時間がもったいないという意識が自己主張を始めて結局のところ一読しただけでその後3年ほどが経ちました。

今になって考えてみると、社会人でなんとなく世界史や日本史に興味を持っている人が教科書を持ち出して「さぁ、勉強するぞ!」なんて言ったところでモチベーションが上がるわけないんですよ。

そんなこんなで山川の世界史教科書を放り投げて3年ほどたった最近、また世界史を学び直したいというか知りたいという欲が出てきまして、過去の反省を活かしながら

  • 読んで面白い(知的好奇心が満たされる)
  • 単なる事実の羅列ではなく、物語が実感できる
  • 過去の歴史が今に繋がっていることが実感できる

という条件を意識しながら選んで読んだ本が大層おもしろく、「世界史を学ぶ」事に対する意識を変えてくれたので、この度ご紹介しようと思います。

僕が最近読んで面白かった世界史本3選

『銃・病原菌・鉄』

現代世界における社会間の不均衡についての疑問は、最終的につぎのように問い直すことができる―なぜ、人類社会の歴史は、それぞれの大陸によってかくも異なる経緯をたどって発展したのだろうか?人類社会の歴史の各大陸ごとの異なる展開こそ、人類史を大きく特徴づけるものであり、本書のテーマはそれを解することにある。

上巻 本文 p.27より

地理的環境・食料生産・家畜となる動物の存在などの環境的要因が文明の発達に影響を及ぼし、現代世界の社会間不均等に繋がっているとダイナミックなスケールで解き明かす本書。

地理・地学・歴史・生物学と細分化された知識が自分の中で有機的につながっていく快感を味わえる一冊です。

若い読者のための世界史

上下巻あわせて450ページほどで第一次世界大戦までを易しい言葉で語りかけてくれる本です。

若年者に向けて書かれた本とはいえ、内容は充実しており読んでいて飽きません。

生半可な気持ちで中公文庫の『世界史』に手を出すならば、本書を読んだほうがきっと幸せになれます。

『137億年の物語―宇宙が始まってから今日までの全歴史』

過去についての知識が細かい専門分野に分けられ、山のような書物の中に埋もれてしまっているせいで、多くの人は、本来歴史が教えてくれるはずのものを楽しむどころか、迷子になったり、袋小路に入り込んで出られなくなったりしている。

そこで、この『137億年の物語』では、話を最初から、つまり137億年前からはじめて、地球上で起きたあらゆるできごとを、24時間の時計にあてはめると何時に起きたことになるかを示しながら、4部に分けてつづることにした。この4部とは、宇宙が始まってから人類が登場するまでの間に地球に存在した生命について(第1部 母なる自然)、自然界における人類の進化について(第2部 ホモ・サピエンス)、人類のさまざまな文明の発達について(第3部 定住)、このような文明と自然界がひとつにまとまっていく流れについて(第4部 グローバル化)、である。

本書 p.7 はじめに より

今回紹介した3冊の中で文句なしにイチオシの一冊です。

「ビッグバンと宇宙の誕生」から始まるという、もう世界史なんてチンケなスケールではなく地球史を扱っている本といっても過言ではありません。

科学的な話題と歴史が絶妙に混ぜ込まれて調和している本書ですが、原著者のクリストファー・ロイドさんの経歴(ケンブリッジ大学で歴史を学ぶ→サンデータイムズ紙で科学記者として働く)を見れば、さもありなんという感じがします。

なんでもかんでも理系・文系とカテゴライズする風潮にある昨今、これが本当の学問や!と目からウロコが出ること請け合いの一冊。

図表・写真が盛りだくさんで全ページ(506ページ)カラー印刷。

読みやすく面白い、かつ3千円くらいの価格とあればすごくお得に感じる本です。

「自分の子どもにこの地球の歴史をどう教えたらいいか、それがヒントになってこの本が生まれた」

と原著者のロイドさんが言っているように、分かりやすい構成と内容になっているので中学生・高校生のお子さんにプレゼントしてもよろしいかと思います。

世界史の教科書読む前にこれを読めと。

汝、学校の授業だけで世界史を語るなかれ

The farther backward you can look, the farther forward you are likely to see

過去を遠くまで振り返ることができれば、未来もそれだけ遠くまで見渡せるだろう

ウィンストン・チャーチル名言まとめ(日本語、英語) – e-StoryPost

学校で世界史を勉強したけれど、暗記ばっかりで全然面白くなかったという経験は多くの人が体験していることかと思いますが、そこで世界史に興味をなくしてしまってはもったいないです。

世界史を嫌いになる前に何冊か読んでみてください。きっと好きになるから。

過去があって現在がある。そしてその先には未来が拡がっている。

変化が激しく先が全然見通せない時代だからこそ、未来をよい方向に進めていくために歴史を学んでいくという姿勢が大事になってくるんじゃないかなぁと思います。

読書
mad

北海道札幌市在住。オリンパスの「OM-D E-M1 Mark Ⅲ」「OM-D E-M1X」や富士フイルムの「X-T3」を使って、札幌近郊の風景や動植物写真を中心に撮影しています。

Adobe Stockで写真も販売しています。

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